こんにちは、トス屋めだかです。
今回は、餌の種類・容器の色を変えてタマミジンコの増殖実験をしてみました。
目的
餌の種類・容器の色を変えるだけでタマミジンコの繁殖に大きな違いがあれば、自宅でも上手に増やす事が可能になります。
一般的には生クロレラ、酵母などが餌として使用されますが、どの餌のエネルギー効率が高いのかは色々な意見があります。
また、専門店では黒い容器を推奨するなど、容器による繁殖の違いも意見が様々です。
そこで、餌を3パターンに分け、飼育容器を2色でタマミジンコを培養してみることにしました。
方法
飼育容器には、カインズホームで売っている60Lタライ(ブルー)と、ネットで買った55Lタライ(ブラック)を使用します。
それぞれ3つの容器を準備し、4日間の培養期間(2020/9/26~2020/9/30)とします。
餌は【生クロレラ】【生クロレラ+ドライイースト】【ドライイースト】の3パターンです。
場所は屋外、飼育水はカルキ抜き剤を添加した水道水です。種として約20gのタマミジンコを各水槽に入れます。
結果
それでは、タマミジンコを計量していきます。種として入れたタマミジンコは、結果をまとめた表に記載してあります。
まずは風袋を計量します。
ブルー、生クロレラ水槽から収穫できたタマミジンコは、41.3-12.5=28.8gでした。
ブルー、生クロレラ+ドライイースト水槽から収穫できたタマミジンコは、62.7-12.5=50.2gでした。
ブルー、ドライイースト水槽から収穫できたタマミジンコは、35.8-12.5=23.3gでした。
ブラック、生クロレラ水槽から収穫できたタマミジンコは、52.0-12.5=39.5gでした。
ブラック、生クロレラ+ドライイースト水槽から収穫できたタマミジンコは、62.5-12.5=50.0gでした。
ブラック、ドライイースト水槽から収穫できたタマミジンコは、33.5-12.5=21.0gでした。
最後に、全ての結果を表にしてみます。
ドライ | 生クロ+ドライ | 生クロ | ||
ブルー | 種 | 24.9 | 18.8 | 20.0 |
収穫 | 23.3 | 50.2 | 28.8 | |
増殖率 | 94% | 267% | 144% | |
ブラック | 種 | 19.7 | 21.3 | 21.5 |
収穫 | 21.0 | 50.0 | 39.5 | |
増殖率 | 107% | 235% | 184% |
結果
生クロレラ単独でも増えるが、ドライイーストを併用したほうが増殖率は向上する。しかし、ドライイースト単独では増えない。容器の色による差は、よくわからなかった。
考察
今回は、餌の種類と容器の色を変えてタマミジンコの繁殖を調べてみました。
まず餌の種類ですが、ハッキリとした差が出ました。ドライイースト単独では最初に入れた種ミジンコの量から変化が少なく、増殖率は97%(ブルー)、107%(ブラック)でした。
生クロレラ単独では約1.5倍に増えました。生クロレラ+ドライイースとの併用は約2.5倍に増え、最も効率的に繁殖させることができました。
ここからは憶測になりますが、タマミジンコが捕食可能な餌のサイズが影響しているかもしれません。
生クロレラはクロレラだけを濃縮したモノで、クロレラの大きさは3~6ミクロンほどらしいです。一方ドライイーストは5~14ミクロンと、色々な情報がありました。でも、生クロレラよりは大きいみたいです。
実際に収穫した時の見た目では、生クロ+ドライのタマミジンコは大小色々なサイズがいました。ですが、ドライイースト単独のタマミジンコは、小さいサイズが多かったです。
つまり、ドライイーストは大きすぎて幼体のタマミジンコには食べにくい。しかし、成体になれば捕食可能で栄養価が高い。
こんな感じで、生クロ+ドライの水槽が一番増えたのかもしれません。あくまでも憶測ですが。
しかし、生クロレラはやっぱりタマミジンコに良い餌のようです。あの悪臭と冷蔵保管はハードルが高いですが、管理が楽なドライイースト単独では増えませんでした。
前回の実験でもそうでしたが、容器の色による差はハッキリとしませんでした。